帰還そして
目が覚めたら、医務室の天井が見えた。
そして、心配そうに自分を覗き込んでいる顔があった。

「アナマリア…?」
「ビショップ!!!やっと…目がさめたんですね」

アナマリアが、ぎゅっと私の手を握り、涙を浮かべて微笑んだ。

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| 創作覚書 | 23:05 | comments(0) |
奪取
ルクスの咆哮は、悲鳴に近い響きがあった。
というより、悲鳴そのものだった。

「…駄目だったわ…また失敗ね」

デュカの耳にはっきりと、知らぬ女の声が響いた。

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| 創作覚書 | 00:05 | comments(0) |
白を追う者 四
「った!!!」

魔力の破裂により吹き飛ばされたニナは、何かに激突した。
とはいえ、それは柔らかかった上、受け身をとったのでほとんど痛みはない。

「げっ!!!キモい!!!!」
「えええええ!!ちょお、僕優しィ〜く受け止めたのにそれヒドないですかァァ!!」

小さな彼女を受け止めたのは、先ほどまではいなかったトライアンフだった。
同じように飛ばされたリオンを見れば、同じく先ほどまでいなかった彼女の息子アレックスが辛うじて受け止めたようだ。棒立ちになっていたヨハンは既にケンジに抱えられ、全員無事…と思ったら、リオンは息子を一喝する。
 
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| 創作覚書 | 23:41 | comments(0) |
ふたり 四
重いまぶたを開いた。睫に滲んでいた水滴が、ぽたぽたと落ちる。
じっと自分を見詰めるルクスが滲んでいる。

「思い出したか」
「…ええ」

思い出した。どうして赤子であったときの事を覚えているのかはわからないが、覚えている。おそらく老師の元へ預けられる前の、デュカ自身の記憶。
はっきりと、覚えている。白い世界でふたりで居たこと、手のぬくもりにやわらかい頬っぺた。私が泣くとあなたも泣き、あなたが笑うと私も笑った。
 
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| 創作覚書 | 20:37 | comments(0) |
選ばれたこと 四
これは、賭けだった。

国の核となる女王と、私の片割れ。その二人に全く違う情報を与え、
手に入れたばかりの自分の能力を試す。
その能力は、人の…意識に介入すること。魔法としては、禁術にあたるだろう。
この力で、デュカには不安感を与え、女王には余計なことを語らぬよう暗示をかけた。
とはいえ、こんな力をいきなり使いこなせるわけもなく、周りの人間達には、意識が曖昧になるよう、白い霧をふりまくだけにとどめて置いた。
一人、熊の獣人…老師と呼ばれていた老人は、かかりが悪かったが。
ああ、だがそんな力を私は手に入れたのだ。神になるために。
これは試練だ。皆が矛盾にいち早く気づけば…失敗におわるだろう。
失敗すれば私はそこまで。
でも成功すれば…
「お前は神になる」と、あの声は言っていた。

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| 創作覚書 | 23:30 | comments(0) |
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